私が若い頃にに多大な影響を受けた人は谷ナオミさんと荒川也寸志さんではないかと思います。

谷さんとは40代前半に熊本でお会いしましたが、まさか荒川さんとお会いする日が来るとは思ってもいませんでした。彼にお会いしたのは風俗資料館でした。大変失礼な話ですが既にお亡くなりになられたと聞いていたのでご本人が突然私たちの前に現れた時は焦りました。

資料館の女性が突然私に

「魁さん!大変です!荒川さんが来ました!」
「え?誰?それ?」
「荒川也寸志さんです!」
「はあ!?死んだんじゃないの!?」
「生きてたみたい!」

みたいな失礼な会話をした直後に...

「荒川でございます。生きています...」

のようなやり取りが本当にありました。

1960年~1970年にこの業界で活躍された方はほとんど亡くなっていますので、もしかしたら荒川さんが業界最年長者なのでしょうか。

荒川也寸志さんは、またの名を世田介一さんとも云って(他にも沢山の名前があります)編集人であり絵師であり文筆家であり緊縛師。
1960年代は奇譚に投稿し1970年代になって
マニア誌SUN&MOON を創刊、その後も数多くのSM雑誌の発行をしました。実は私が最も影響を受けてしまった本はほとんど彼の出版物でした。言い換えればこの人のせいで私はこんな道を歩むことになったようなものです。(まあ、感謝もしてますが)

そんな荒川さんの画集をあえてDVD化したのが下記の作品です。
彼が描いた絵が淡々と映し出され、それに効果音やらよがり声、鞭うたれて泣く声などが加えられているのです。好きじゃなければ作れないマニア向けDVDです。

最後に彼は非常にユーモアが好きな方で出版する雑誌もSUN&MOONとか異喜域(いきいき)と云ったウィットに富んだか名前が多いのでした。そんな彼が私に教えてくれたこと。

魁 「世田介一って云う名前は世田谷に住んでたからですか?」
世田「世田介一の文字をね?縦に並べてごらんなさいよ。世界一になるんですよ。えへへ」

SMマニア絵師 荒川也寸志 描耽集
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荒川也寸志描耽集2

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荒川也寸志描耽集3


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